信じることはとても愚かで美しい。
そう心の中でツッコんだつもりが…。
「お豆腐メンタルじゃねぇよぉ!」
声に出ていたようだ。
もう、泣く寸前だし。
「ちょ、ごめんて。思ってないから!…いや、思ってるけど。」
「最後、ボソッって言ったのばっちり聞こえてるってぇ!」
そう言うと氷河のかぶっている布団にもぐり始めた。
「おい、あんまり竜のこといじめんなよ。」
蓮が苦笑しながら言った。
チッ…ばれてたか。
「だって、面白いんだもん。」
そう言って、竜のほうを見ると氷河にたたき出されていた。
あー…さては氷河は睡眠邪魔したらダメなやつだな…。
なんとなく察したので、これからは気をつけようっと一人、心に呟いた。
「…っていうか、蓮、メガネは?」
ずっと気になってたけど。
「あぁ、ここ。」
そう言って、綺麗な指でトントンっと胸ポケットを軽くつついた。
「ちょっとお借りー!」
そう言いながら蓮の胸ポケットからメガネを取り出そうとすると…。