信じることはとても愚かで美しい。
「集合ー!」
蓮が透き通った声で叫んだ。
その声でワラワラとどんどん人が倉庫に…
入ってきすぎじゃない!?
暑…。
そうして入ってきたいわゆる下っ端たちはぎゅうぎゅうになっている。
こんな中で自己紹介…。
そう思うと、テンションがズーンと下がった。
「お前らに報告がある。」
蓮が言うと途端にザワザワとし始めた。
「最近、ここらで騒がれてるストローム。…あれ、こいつだ。」
そう言って、引っ張られる。
視線が一気に集まると同時にささやかれる。
「え、あの子!?」
「あの制服、聖華学院じゃん。」
「しかも、完全にお嬢様…」
聞こえる不思議がった声。
…視線が痛いっす。
暑いし…
って、原因カツラじゃん!
頭に手を置いてカツラを取る。
ファサ…と出てきたグラデーションされた髪。
その様子を見ていた一同がポカーン…と口を開けている。
あ、そういえば。
紹介の途中だったーーー!
手にカツラを握った私も一同同様、固まった。