俺様御曹司とナイショの社内恋愛
「やることはやっちゃってるけどね」

「い、言わないでください、それを!」

「ベッドインして、キスして、俺はきみに告白して、NOとは言われてなくて、今ここにいるわけだから」

順番がハチャメチャだと思うのは気のせいか。

「レストランでやめましょう、そんな話・・・」

半独立したスペースとはいえ、人に聞かれたらと思うと、気が気じゃない。

「じゃあ二人だけになれる、静かなところに行きましょうか」

「もっとイヤっ!」

ぶっ、と白石が吹き出した。
「飽きないよ、きみといると」

この〜〜年下のくせに!

つやつやと桃色をしたサーモンのタルタルを、すくって口に入れる。
料理は美味しい、んだろうけど、正直味がよくわからない。
アルコールは乾杯のシャンパンのみで、あとはソフトドリンクで通すことにした。

「警戒してるの?」

「だって先週飲みすぎて・・・」
あんな醜態は二度とごめんだ。

「正確には、俺が飲ませたわけだけど」

「それは、お互いの責任です。でも、男性と女性は違うんです・・・」

膝に広げたナプキンを、きゅっと握りしめる。
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