絶対に叶わない恋に恋する

Story.1 出会いはその時

今年の春。親友の芽愛(めい)と上京した。
そして今日はなんか...芽愛の好きな俳優(?)の握手会があるらしくて...その付き添いでやってきた。

舞「うっわぁー...すっごい並んでるね!!!」

芽「でしょー!さすがっ!"つかさくん"の握手会だぁー...」

どうやら、"つかさくん"という人が芽愛の今1番ハマっている人らしい

芽「さ!もうすぐだよ!!あーもーむりー!!!あのつかさくんと..!!握手だなんて!!何お願いしよっかなぁー」

私は最近TVを見てないから。つかさくんがどーゆー人で、どんな顔してるのか..全然わからない。
今日だって、ほんとは断りたかったぐらい。

全くファンじゃない私が握手なんて申し訳なさすぎる。

芽「どうしたの?つぎだよ!!!いやぁーもー無理ー!!!」

司「今日は来てくれてありがとー」

芽「あ!あの..私"めい"って言うんですけど..」

司「めい？」

芽「は!!はい!!あの、頑張れる一言をかけてください!!」

司「めい、お前もっと頑張れよ。ばーか」

芽「一生忘れません!!ありがとうございました!!」

"ばーか"って...!!そんなこと言っていいの!?



世にゆーツンデレ(?)ってやつなのかな??
次私じゃん..どーしよ。なに言おう。

舞「あ、えっとー..付き添いで来ました...」

司「はは。しょーじきだなー」

とりあえず...ど...どうしよう...

舞「あ、あのー握手してください」

司「付き添いなのに？まぁいーけどね。来てくれてありがとー」

はぁー、わからんねー。冷たいし...
でもまあ。確かに顔はイケメンだし。ちょっと顔...タイプだし...ってダメダメ!!そういう気持ち持っちゃダメ...!

芽「ふふふ♪ああー、幸せだなぁ..
ね!!カッコよかったでしょ？"ばーか"って言われちゃったし!!本当にSなところも素敵～!!」

舞「たしかに...んー。イケメンだったー...かな？でも、それだけだよ!!!それだけー...」

芽「やだぁ、まなみもファンになっちゃったんじゃない？笑いいよーいいよー!!こんなこともーあろーかとー...写真集あるよ!みる～???」

舞「いや!!!それは...しない。本気ですきになっちゃったら、困るでしょ。」

芽「あれ??あれあれあれ??笑」


めいは怪しいって言いながらニヤニヤしていた。







まさか。あんなことになるなんて。