絶対に叶わない恋に恋する
店長「まなみちゃん!!そろそろだよ!」

舞「は...はい!!!」

どきどきが止まらない。司くんに会えるんだ...

カラン コロ~ン♪

スタッフ「すいませーん!今日はお願いします‼」

店長「いえいえ。今日は貸し切りですので、ごゆっくりお使いください。」

舞「すみません。皆さんにお飲み物をお出ししたいと思っているのですが...コーヒーでよろしいでしょうか?」

スタッフ「はい!ありがとうございます。お願いします。」

続々と入ってくる人。

あ...最後 司くんだ。
ドア開けてあげてる...優しい...

うう...苦しいなあ。もう。

監督「じゃあ。撮影始めていきますねー」

それから1時間...

監督「はい!いいよー!じゃあ、10分後。次は"さくらちゃん"とのキスシーンです。お願いします。」






え...




キスシーン...って言った...よね(?)


店長「(まなみちゃん、皆さんにコーヒーお配りして)」

店長がひそひそと私にいう。

舞「は...はい...」

私はロボットのように、命令されたことをただ淡々とこなした。



さくら「...ターさん?...イターさーん?ウエイターさーーーん!!!」

舞「はっ!!!はい!!!!」

ふと我にかえったとき。
目の前には天使のような笑顔があった。




かわいいなぁ...


さくら「ウエイターさん♪コーヒーありがとうっ!咲良(さくら)って言いますっ♪よろしくね?」

彼女は"ふふふ"って可愛らしく私に言った。


舞「あ!!こちらこそ、今日はよろしくお願いします。」

そっか...
つかさくん...さくらさんと...


って!


私キモ!!!だめ!そんなこと思っちゃ!!
気を取り直して...

1回深呼吸しよ。うん。そーしよう


すぅーーーーーっっっ...
はぁぁぁぁぁーーーーー...

後はつかさくんのところだけ。

どきどき言わないでっ!!!
つかさくんにばれちゃうよ!!

おっ...おちつけ......

舞「コ...コーヒーです。お熱いので、お気をつけ下さい。」

よく、言った!自分!!

ふぅ~ーーー...

ドキドキ...伝わってないよね?


司「すいません。ありがとうございます。」


つかさくんは下を向いたまま私にそう告げた。

気づかれてなかった...?のかな...?


監督「はい!じゃーはじめまーす」


きた。キスシーンだ。


ぎゅぅーっって
胸が締め付けられる...


つかさくんがさくらさんの頬に触れる。
そのまま、ゆっくりと顔が近づき。


《ちゅっ...》


短くキスしたあと。二人は見つあい微笑み合う。
そして、また今度は深くキスをする。

《ちゅっ...くちゅ...》


リップオンが響きわたる。
さくらさんの喘ぎ声が響きわたる。

つかさくん優しくそして、深く、あつく。




さくらさんにキスをした
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