君を愛した時間〜残した宝物
私は、振り向いた。
《………えっ?》
心の部屋から、女性が…バスタオルを巻いて、左手に煙草を持った女性が、私を見ていた。
(ドックン!ドックン!)
「あんた誰!?」
(ドックン!ドックン!)
「…あっ、あの、部屋を…すみません!間違えました!」
私は、気が動転していた、女性に誤り階段へと、歩きだした。
(ドックン!ドックン!)
「待ちなさいよ!」
「……」
私は、ゆっくりと振り返った。
「ここ、心の部屋よ!間違ってないわよ!」
(ドックン!ドックン!)
《心…》
女性は、私を睨んでいた。
「…あの、心は…」
「心なら、部屋の中に居るわよ、ベッドで寝てるわ、疲れたみたい…起こしてあげようか?」
震えている…私の体が、震えている!心臓が激しく動いて息が苦しい!。
「いいえ…結構です……じゃあ…」
足が、痛い…。
胸が、痛い…。
「ちょっと!」
女性が、私を呼び止めた。
「…はい」
女性は、バスタオルのまま、私の元に来た。
「心には、私が居るの!どこで声かけられたか知らないけど、人の男取らないでくれる!二度と、心に近寄らないで!」
「……」
「ちょっと!?聞いてるの?!返事しなさいよ!」
「…」

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