君を愛した時間〜残した宝物
「おい!誠は知っているのか!?心が休みたい理由が!?」
誠は、俺の腕を掴んだ。
「…一日だけこいつを!…心を休ませてあげてくれ!大事な用事なんだ!頼む!親方!」
誠は、親方に頭を下げた。
「だから!理由を…」
「心!行け!バイクは外に置いてある!親方には俺が話すから!」
誠は、俺を押してドアを閉めた。
「誠!」
《…ありがとう》
俺は、止めてあるバイクに乗って病院に向かった。


――「ありがとう」
車は、病院の前に停まり私は車から下りた。
直君は、車から下り私の両肩に手を置いた。
「検査終わったら…」
「分かってる…真直ぐ私達の家に帰るから…」
「…やっぱり送っ…」
「平気よ!…それより直君、仕事の時間でしょ…」
「…分かった、じゃー後でな」
「うん…」
車に乗った直君に手を振り、私は病院の中に入った。
(コンコンッ!)
私は、診察室の扉をノックした。
「はい、どうぞ!」
私は、診察室の扉を開けた。
(ガチャッ…)
「こんにちは!」
「おぉー!セラちゃん!元気そうだな!」
松村先生は、笑顔で眼鏡を外し軽く左手を上げた。
「松村先生も元気そうで、良かった!」
「あぁーまっ何とかな!」


< 195 / 356 >

この作品をシェア

pagetop