君を愛した時間〜残した宝物
「セラ!」

振り向くと白い白衣を着た、直君が走ってきた。
「…直君…」
私は、まだ昨日の事で気まずさが残っていた。
「良かった!間に合って!」
直君は、息をきらして言った。
「…どうしたの?」
直君は、一呼吸おいて言った。
「…昨日の事、気になって…悪かったな!」
「謝らないで!悪いのは私だから…」
うつ向く私の頭に手をおいた。
「仲直りに、今日ご飯でも食べないか!?」
「えっ?」
「…クリスマスだろ!今日は!」
「………」
「なんだよ?せっかく誘ってやってるのに!…断わる気か?!」
「…せっかくって…」
「冗談!レストラン予約しておいたから!ここ!時間と店の名前も書いてある!俺も仕事終わったら行くから!じゃー後でな!!」
「ちょっ!ちょっと!直君!」
直君は、一方的に喋り紙を私の手に握らせ、病院の中に入っていった。
(…クシャ…)
私は、手の中の紙をひろげた。
「…このお店……」
≪…………≫
私は、カバンの中に紙をしまい、お家に帰った。


(カチャ…)
玄関の扉を開けると、いい匂いがした。
「…ただいま」
キッチンに行くと、お母さんがお鍋の前に立っていた。
「お帰り!」



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