君を愛した時間〜残した宝物
「ん?どうした?」
「あっ、うんん!何でもない!じゃー待ってて」
「おう!」
《コンビニ…心さん…会えるかな?…》
胸がドキドキしてきた!私は片付けを素早く終わらせた。
「おばちゃん!ごめん!直君待たせてるの!行って良いかな?」
「良いよ!行ってきな気を付けるんだよ!」
「はーい!おじちゃん、おばちゃんお疲れ!」
「お疲れ!」
お店を出た私は、少し右足を庇いながらも駆け足で砂浜を走り、階段を上り歩道に出てコンビニに向った。
「見えた!」
コンビニの看板が見えてきた。
私は目を細目先を見た。
「やってる!工事してるよ!」
《どうしよう、心さんに会ったら初めに何て言えばいいかな?》
私は歩くスピードを落し、独り言のように言葉を並べ始めた。
「こんばんは!この前は、ありがとうございます!……違う!…こんばんは!遅くに仕事大変ですね!あっ、この前は、ありがとうございました!……これも違う……あぁー!どうしよう!何て言えばいいの!」
下を向きながら歩いていた私は独り言には、少し声が大きかったのか、気がつくと工事現場の目の前に居た、ヘルメットを被って大きな機械を持った、おじさん達は私を見ていた。
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