君を愛した時間〜残した宝物

「…心」
ベッドに横になって居た、セラの目が充血していた。
俺は、セラの右手を握り椅子に座った。
「…初めてだったよね?」
松村先生は言った。
「はい!」
「…まずは…心臓だ」
松村先生は、画面右下を指した。
≪!!≫
「………」
心臓を見た瞬間、俺は言葉を失なった。


心は画面に釘付けで、私の手を強く握った。

「…凄いだろ?セラちゃんのお腹の中に、君達の子どもが、元気に育っているんだよ!」
「……はい!」



「…支度出来たら、隣の部屋に来てくれ」
カーテン越しに直君は、私に言った。
「うん」


俺は、椅子に座りセラを待っていた。
「これ…赤ちゃんの心臓の写真だ」
椅子に座っていた俺に、直は写真を持ってきた。
「…ありがとう」
俺は、写真を手に取り写真を見ていた。
≪…お前も…セラも…俺が絶対に守ってやるからな!…絶対に!≫


「…あっ、写真?」
「…あぁ!…」
セラは、コートの襟元を直しながら俺の隣に座った。
「可愛い…」
セラは、優しい笑顔で微笑んだ。
「…あぁ可愛いな」
心は微笑んだ。
(ガチャッ!)
「…お待たせ!」
隣の部屋から、松村先生と直が入ってきた。

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