君を愛した時間〜残した宝物
「セラ!」
キッチンから、お母さんが私を呼んだ。
「はーい!今行く!」
「セイラは、俺が…」
俺は、セイラを抱き上げた。
「ありがとう、お願いね」
「よし!オムツでも替えますか!」
俺は、セイラの頬っぺたを指で、触った。
「お母さん?どうしたの?」
「あー!それがね、これだけで料理足りるか心配で」
私は、テーブルに置かれた、料理を見た。
「…お母さん、これ…」
テーブルには、いっぱいお皿が、置かれ豪華な料理が、綺麗に沢山並んでいた。
「足りるかな、もっと作った方が…」
「十分よ!お母さん!五人分で良かったのに…これは、八人分位ありそう…」
お母さんと私は、目を合わせた。
「…あはははは!そうね!」
お母さんは、笑いながら言った。
お母さんも、最近は私の為に、一生懸命やってくれている。
「お母さん、ありがとう…」
「さっ!着替えてきなさい!直も松村先生も来ちゃうわよ!」
お母さんは、私の背中を優しく叩いた。
「…じゃー、今日の主役のセラから一言…」
テーブルには、皆が笑顔で私を見ていた。