君を愛した時間〜残した宝物

「セラ!」

キッチンから、お母さんが私を呼んだ。

「はーい!今行く!」

「セイラは、俺が…」

俺は、セイラを抱き上げた。

「ありがとう、お願いね」



「よし!オムツでも替えますか!」

俺は、セイラの頬っぺたを指で、触った。



「お母さん?どうしたの?」

「あー!それがね、これだけで料理足りるか心配で」


私は、テーブルに置かれた、料理を見た。

「…お母さん、これ…」



テーブルには、いっぱいお皿が、置かれ豪華な料理が、綺麗に沢山並んでいた。


「足りるかな、もっと作った方が…」

「十分よ!お母さん!五人分で良かったのに…これは、八人分位ありそう…」



お母さんと私は、目を合わせた。

「…あはははは!そうね!」

お母さんは、笑いながら言った。

お母さんも、最近は私の為に、一生懸命やってくれている。

「お母さん、ありがとう…」

「さっ!着替えてきなさい!直も松村先生も来ちゃうわよ!」

お母さんは、私の背中を優しく叩いた。





「…じゃー、今日の主役のセラから一言…」

テーブルには、皆が笑顔で私を見ていた。











< 333 / 356 >

この作品をシェア

pagetop