君を愛した時間〜残した宝物
――数日後、俺は誠と会うため海に来ていた…。
今日は天気が悪く、遊びに来て居る人が少ない…俺は砂浜に座り海を眺めていた…。
「おい!また黄昏てんな!」
誠は俺の肩を叩き隣に座った。
「黄昏てねぇーよ」
「何言ってんだよ!黄昏てるね!」
「うるせぇー!腹減った!飯行くぞ!」
俺は誠に向って尻に付いてる砂を叩いた。
「うゎ!ふざけんなよ!」
「ふざけてねぇーよ!早くしろ」
俺は誠を置いて歩きだした。
「おい!待てよ!」
「ラーメンでも食いに行くか?」
「嫌だー!暑いのに何でラーメンなんだよ!」
「駅前に新しいラーメン屋が出来たんだよ!行こうぜ!」
「い・や・だ・!俺は冷し中華が食べたいの!」
「冷し中華…」
「そう!そこの店で食った冷し中華!」
誠は、海の家に向って指を差した…セラの店だ。
「何でだよ!冷し中華ならラーメン屋でも有るだろう!お前は冷し中華!俺はラーメンでいいじゃねぇーか!」
「何で海に来てんのに、わざわざ駅前に行かなきゃいけねぇーんだよ!そこで、いいだろ!近いし!旨いし!行くぞ!」
誠は一人勝手に店に歩きだした。
「おい!待て!待てよ!」
俺は誠を引き止めた。


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