君を愛した時間〜残した宝物
おじちゃんも、私を本当の娘のように接してくれている。
私が病気になり、足を切断する時も、主治医に自分達の足を私にあげたいと言ってくれた。
手術の前の日、病室で、おばちゃんとおじちゃんは泣いていた、私は二人の背中を擦り 『大丈夫!右足を無くしたら、癌は無くなるんだから!…ねっ!』と、おばちゃんとおじちゃんに笑顔を見せた。
おばちゃんとおじちゃんが帰った後、私はベッドの上で右足を見ていた…。
ゆっくり手を延ばし右足に触れた。
『ありがとう…私の右足…ありがとう…18年間…』
私は右足を、優しく擦った…。
ベッドに横になり、右足を抱え込み私は朝まで泣いた。 手術後、私の右足は、きれいに膝から無くなっていた…。
『セラ!よく…頑張ったね…』
ベッドの横には、おばちゃんとおじちゃんが私の顔を覗き込み、目には涙が溢れていた。
『おばちゃん…嘘みたい…幻覚…幻…今でも、右足の親指の感覚が有るように思える…』
『セラ……』
おばちゃんは、私の手を強く握りながら顔をベッドに埋めた。
『ごめんな!セラ…』
おじちゃんは、涙を浮かべながら、優しく私の頭を撫でた。
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