素直になれるまで…。
『今日、仕事が終わったら行くから。』

終業後少し経ってから届いた、いつものメッセージ。
でも、私の部屋に来た彼は、いつも通りではなかった。


「長田に何て言われたの?」

夕食を並べようとキッチンに戻ろうとした私の肩に、不機嫌そうな声の彼の手が乗せられた。


「……え…?」

「長田だよ。告白されたんだろ?」

「…なんで知ってるの?」

「……なんて答えたんだ?」

肩に置かれた手に、少し力が込められた。

不安を感じて一歩下がろうとした私とは逆に、彼は私の肩を引き寄せ、腕の中に閉じ込めようとする。


――こんなことは、初めてだった。



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