先生って言う名前の人
耳掃除が終わると、先生は急にあたしの膝の上で仰向けになって下からあたしをじっと見た。
「なに、恥ずかしいからあんまり見ないで」
先生の目を手で覆って、目が合わないようにした。
先生の少しだけ開いた唇に目がいって、さっきよりもどきどきする。
先生はあたしの手首を掴んで目から離して、またじっと見つめてきた。
「、、見ないでって」
見つめられるのが恥ずかしいはずなのに、先生から目を逸らせない。
先生の指先があたしのほっぺたを優しく撫でる。
「可愛い」
お風呂から上がってネックレスもつけていないのに、
先生はあたしを見てそう言ってくれた。
嬉しくて恥ずかしくて、
溶けちゃうかと思った。