先生って言う名前の人
先生は自動販売機で缶コーヒーを2本買って、いつもの公園のベンチに座った。
「先生どうしたの」
そう聞くと、先生は急にあたしの頭を撫でて言った。
「どんな気持ち?」
「え?」
「俺に頭撫でられたらどんな気持ち?」
どんな気持ちって
たくさんありすぎてわかんないよ。
「、、わかんないけど、気持ちいい」
他にももっと言いたいことはあった。
とっても嬉しい。安心する。
ずっとそうしてて欲しい。
他の子にはしないで欲しい。
でも言えない。
先生の手が頭から離れた。
「ねえ、どうしたの」
あたしは先生のほっぺたを両手でつまんで聞いた。
「なんか今日変だよ、学校でぶつかった時も。
急に電話かかってきたからびっくりした」
先生は何も言わず、じっとあたしの目を見ている。
先生はほっぺたをつまむあたしの手をゆっくり両手で払いのけて、
あたしの体をそっと抱き締めた。