先生って言う名前の人
夏休みは先生の仕事が早く終わるから、
先生は毎日ご飯を食べに来てくれる。
夏休みが終わらなかったらいいのに。
花火大会の前の日、いつものように3人でご飯を食べてるとき、ひとみと梨花とお祭りに行くことをおばあちゃんと先生に話した。
「あら、じゃあおばあちゃんが浴衣きせてあげる。
渉くんは行かないの?」
「いえ、僕は一応先生なので」
「先生来たらひとみと梨花がびっくりしちゃうよ」
「あら残念、、
渉くん背が高くて浴衣似合いそうなのに」
「人多いから気をつけろよ」
先生はごちそうさまでした、と手を合わせてあたしに言った。
「、、梨花は喜ぶかもね」
あたしはほんの冗談のつもりで、にやっと笑って先生にそう言うと、先生はじゃあ佐藤とふたりで行くよ、とあたしを見て言って来た。
やだ、そんなの。
むっとして先生の肩を軽くグーでパンチしたら、うそうそ、ごめんって、と先生は優しく笑っていた。