先生って言う名前の人
いつものようにひとみと梨花と3人で学食を食べている時だった。
「、、、ねぇ、私彼氏出来た」
梨花の言葉にあたしとひとみはびっくりして、ひとみは、え!?と、大きな声を出した。
「、、まさか中村先生じゃないよね?」
ひとみは周りに気を遣って小声で言う。
あたしもまさかと思った。
「違うよ、ひろき君」
梨花は少し照れ笑いながら言った。
ひろき君はひとみの彼氏の友達で、
ひとみと梨花の中学の2年先輩の人だ。
「なんだ、そんなことなってるなら早く言ってよ!」
ひとみは梨花の肩をパンと叩いて嬉しそうに笑った。
あたしは梨花に彼氏が出来た事の嬉しさと、
先生をとられる心配がひとつ減った嬉しさが交差して
どんな風に喜べばいいのかわからなかった。
「よかったね梨花」
「ありがとう。あとは華だけだね」
梨花はいつもの可愛い笑顔であたしに言った。
「華は好きな人とか居ないの?
全然そんな話しないよね」
ひとみが追い討ちをかけてくる。
「あたしは、、居ないよ」
本当は先生が大好きだけど、やっぱり言えなかった。
でも気になることがあって、勇気を出して梨花に聞いてみた。