先生って言う名前の人

「、、中村先生はもういいの?」


すると梨花は、うん、と笑顔で答えた。


「ほんとに好きだったけど、中村先生は好きな子が居るんだって」

「先生に聞いたの?」

「そうだよ。佐藤の気持ちは嬉しいけど、俺は先生だし佐藤は可愛い生徒だからって言われちゃった」


梨花の言葉を聞いて、とっても不安になった。

先生の好きな子。

可愛い生徒。


あたしもそんな風に思われてるのかな、、


ふーん、と言ってまた食事を始めたあたしの隣でひとみと梨花はひろき君との馴れ初めを話していた。


「じゃあクリスマスみんなで遊びに行こうよ、華も」


「え?あたしは行けないよ、邪魔したくないし。
おばあちゃんと約束もあるし」



ひとみと梨花はそっか、と言って、

じゃあ華に彼氏が出来たらみんなで遊びに行こうね、という話になった。



あたしに彼氏が出来る日は来るんだろうか。


先生のことを諦めて、

梨花みたいにいい人が現れて付き合って、、



そんなこと想像もできなかった。


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