先生って言う名前の人
家に帰るとおばあちゃんは、あたしと先生がふたりで帰って来たのを嬉しそうに迎えてくれた。
「おばあちゃん、あたしが卒業しても先生ご飯食べに来てくれるって」
「あら本当?嬉しいわ。
私もう3人に慣れてしまって渉くんが居ない時いつもご飯余ってしまうの」
先生が居るときのあたしの家は、
おばあちゃんとふたりのときの何倍も明るかった。
先生が来ない日が続くと、おばあちゃんもどんどん元気がなくなっていく。
先生はあたしとおばあちゃんの元気の源だった。
3人でオムライスを食べておばあちゃんがお風呂に入っている間、
いつもどおり先生と後片付けをしながらたくさんお話した。