先生って言う名前の人
幸いおばあちゃんはその日のうちに意識が戻って、
命に別状はないとお医者さんに言われたけど、

最低でも1ヶ月は入院しなくちゃいけないことになった。



「華ちゃん、ごめんね、心配かけて」

「ううん。早く退院してね」


本当におばあちゃんが死んじゃうかと思った。

パニックでどうしたらいいかわからなくて、
あたしは救急車の中でずっとずっと
おばあちゃんの手を握って泣いた。


その日は家に帰るのが怖くて、おばあちゃんと病院のベッドで一緒に寝た。


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