先生って言う名前の人
「今日は先生が帰ってくる日よね」
「、、そう言ってたね」
「華ちゃん、お家に帰って。
先生何も知らずに来ちゃうかも知れないから。
おばあちゃんは大丈夫だから」
おばあちゃんはそう言って、
いつもより少し元気のない歩き方で病院の玄関まで送ってくれた。
「何かあったら、病院に電話して」
おばあちゃんは玄関で手を振っている。
あたしが泣いたらおばあちゃんが心配するから、
あたしも笑顔で手を振って、
おばあちゃんに背中を向けてから泣いて帰った。
家に着いて何回も先生に電話しようとしたけど、
最後の一桁がなかなか押せなくて何回も受話器を置いた。
何時に帰ってくるのかな、
先生にはなんて言おう、
会いたいよ先生ーーーーーー
考えてるうちにまた涙が出て来て、
気がつくと先生に電話をかけていた。