先生って言う名前の人

「今日は先生が帰ってくる日よね」

「、、そう言ってたね」

「華ちゃん、お家に帰って。
先生何も知らずに来ちゃうかも知れないから。
おばあちゃんは大丈夫だから」


おばあちゃんはそう言って、
いつもより少し元気のない歩き方で病院の玄関まで送ってくれた。


「何かあったら、病院に電話して」

おばあちゃんは玄関で手を振っている。

あたしが泣いたらおばあちゃんが心配するから、
あたしも笑顔で手を振って、
おばあちゃんに背中を向けてから泣いて帰った。






家に着いて何回も先生に電話しようとしたけど、

最後の一桁がなかなか押せなくて何回も受話器を置いた。



何時に帰ってくるのかな、


先生にはなんて言おう、



会いたいよ先生ーーーーーー


考えてるうちにまた涙が出て来て、


気がつくと先生に電話をかけていた。


< 35 / 199 >

この作品をシェア

pagetop