先生って言う名前の人
ーーーーーカランカランーーーーー
乾いた鈴の音が鳴って、店のドアに目を向けると
予約席のお客さんだろうと思える男性が2人見えた。
「いらっしゃ、、」
後から入ってくる男性の顔に驚いたあたしは、固まってしまった。
中村先生ーーーーー
なんでこんなとこに?
先生もあたしに気付いたようで、驚いた顔をしてる。
「お前こんなとこで何して、、」
先生がそう言った一瞬であたしの頭はいろんなことを考えて、とっさに先生の方に駆け寄った。
「先生〜!久しぶり!元気?」
あたしはお店では20歳ってことになってる。
先生にこんなとこで年齢をバラされるわけにはいかない。
「あら、華ちゃんのお知り合い?」
「高校の時の先生なんです!」
先生はかなり戸惑っていたように見えたけど、すぐに空気を読んでくれたみたいで
「おう、久しぶり」
と、その場をしのいでくれた。
ーーー明日からとってもめんどくさいことになりそう。
どうしよう、、
そう思いながら先生と先生の友達、哲平さんの前で黙々と仕事をした。