先生って言う名前の人
ひとみにそんなこと言えるはずもなくて、
梨花の恋を応援できるほど優しくもなくて、
ひとみに戻るね、と言って自分の席に戻った。
お昼休憩になって、3人で学食に行った。
「で、どうだったの?」
ひとみは興味津々に梨花に聞いている。
あたしは気になるけど聞きたくないみたいな、複雑な気持ちだった。
「うーん、、ちょっと困らせちゃったかも」
「どうゆうこと?」
「、、、キスしちゃった」
梨花の言葉に、思わず「え、、」と声が漏れてしまった。
「ええ!ほんとに!?
華がびっくりしちゃってるよ梨花」
あたしは2人に、いつも反応が薄いとよく言われる。
先生の話の時は反応しないように気をつけてたから。
でも学食を食べるお箸が止まるほどびっくりして、もうそれ以上なにも喉を通らなかった。
「、、ごめん、あたしちょっとトイレ」
「え?大丈夫?」
ひとみが一緒に行くよ、と言ってくれたけど、大丈夫と言ってひとりでその場を去った。