先生って言う名前の人
素直になること
家に戻ると、テーブルの上におばあちゃんからの置手紙があった。
華ちゃん、先生へ
おばあちゃんは寝ます。
おつかいありがとうね、
愛してます。
おばあちゃんはどこまでもあたしのことをよく知っていて、
いつもそばにいて、どんな時でも味方でいてくれる。
おばあちゃんからの手紙をふたりで一緒に読むと、
先生はあたしの頭の上に手を置いて、俺も帰る、と言った。
「、、やだ」
今日は自分に素直になると決めたあたしは、
先生に真正面から抱き付いて先生の行く道を塞いだ。
「帰らないで。
ずっと我慢したもん」
心臓がばくばく音を立てて、先生に聞こえちゃうんじゃないかと思った。
恥ずかしくて先生の胸に顔を埋めた。
先生がどんな顔をしてたかしらないけど、
いつもみたいに優しく頭を撫でてくれた。