先生って言う名前の人
みかちゃんときょうこちゃんが帰って、
あたしもゆっくり帰りの支度をしてお店を出た。
階段を降りると、帰ったはずの中村先生が息を切らして立っていた。
ーーーーー最悪。
「忘れ物?」
「違う、、
お前、家どこだ?電車は?、、間に合うの?」
駅から走ってきたんだろう。
哲平さんはもう居なくて、先生は肩で息をしている。
「ここから歩いて10分。」
「奇遇だな。俺はここから歩いて20分だ。送るよ」
出来るだけ先生と話したくなかった。
いいよ、ひとりで帰ると言って歩き出そうとすると、先生に腕を掴まれた。
「危ないから。家どっち?」
もう逃げれそうもない。
あたしは先生に腕を掴まれたまま諦めて家の方向に歩いた。