先生って言う名前の人

「華」


急に名前を呼ばれて、びっくりして字が崩れた。

振り返ると先生が立っていて、あたしは腕で必死に便箋を隠した。


「ノ、ノックくらいしてよ!」

「、、扉開いてたから。何書いてんの」


先生が後ろから覗き込んでくる。


あたしは先生に見られないように、机の引き出しに素早くしまった。

「、、女の子の秘密だよっ」



なんだかとっても恥ずかしくて、

でも先生が2階に上がって来てくれたのが嬉しくて、


勝手に緩む口元を先生に見られないように


部屋の電気を消して急いで階段を降りた。


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