危険な遊び
「じゃあ俺からやるね」
返事はない。
返事をする気力も失せている。

僕は立ち上がり、直子の所まで歩く。

トン トン

「直子、がんばれ。」

返事はない。直子はスッと立ち上がり慎吾の元へ向かった。

僕は直子が座っていた位置に座り、肩を叩かれるのを待つ。床は雪解け水で濡れていた。

僕から直子、直子から慎吾、慎吾から洋子、洋子から僕へのローテーションは暗闇の中でずっと続いた。

トン トン

トン トン

トン トン・・・
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