天神の系譜の奇妙なオムニバス

「早起きですね、リュート君」

古奈美が語り掛けてくる

「ああ、なんか腹減っちまってよ…どこか飯食える場所知らねぇか？」

「んー…」

古奈美は顎に人差し指を当てて考える。

「天神中華街の方に行けば龍虎軒っていう中華のお店があります。今は鬼龍先生や時々学園長秘書の花龍さんも手伝って切り盛りしているお店です。他には、天神学園内に学食もありますよ」

「チューカ？ああ、知ってる。オフクロが時々作って食わしてくれたな、故郷の料理だって」

タンポポは冷蔵庫の食材を見ただけで瞬時にメニューを決められる天才的家事技能の持ち主なのだ。

「けど、まだ朝だしな。チューカって感じじゃねぇな」

「なら、学食に行きますか？一緒に行きましょう」

歩き始める古奈美。

「こな…プリティープリンセスは学園に何か用なのか？」

「はいっ」

古奈美は握り拳を作る。

「アクアク団が悪事を働いていないか、朝のパトロールです！」

「あーそう…」