天神の系譜の奇妙なオムニバス

「何だ貴様」

古奈美を睨む原田。

「今は俺が話をしている。元十一番隊隊長の勅使川原 古奈美といえど、口出しは許さんぞ。貴様は自警団を退団した身だろう」

「えっ？」

原田の言葉に、リュートが古奈美の顔を見た。

「…同じ風紀を守る立場でも、そういう高圧的な態度が嫌で、私は自警団を辞めたんです」

俯き加減に言う古奈美。

「軟弱！」

原田が怒鳴った。

「多種多様な種族が集うこの天神学園で、権力や武力無しに統率は不可能！近藤団長や土方副長はそう考えた末、このような武装自警団を以って天神学園の風紀取り締まりに乗り出した！温いのだ、生徒会も、学園長も！」

原田は刀の切っ先を古奈美に向ける。

「アイドル気取りでチャラチャラしている勅使河原、貴様もな！」