天神の系譜の奇妙なオムニバス
「勅使河原さん…」

優男は溜息をつく。

「別に貴女が自警団を退団して、アイドルだか変身ヒロインだかの真似事をするのは、僕は一切異存はなかったんです。ただ、これはいただけない。自警団に手出しをするような事をされれば、僕も他の隊員達も、黙っていられなくなる」

「ち、違うんです!私達は本当に自警団にどうこうするつもりは…」

「おい」

またも口を挟むリュート。

「古奈美は関係ねぇだろ。ムカついたのは俺、判断したのも俺、手を出したのも俺だ。俺への文句は俺に言いな」

「……」

優男の視線が、古奈美からリュートに向いた。

「勅使河原さんへの意見ならば穏便に済みますが、君への場合は意見ではなく、自警団への反逆行為という事になる。それで構いませんか?」

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