天神の系譜の奇妙なオムニバス
「革命だぁ?」

向き直るリュート。

「ヴラド学園長の体制を崩すのが、革命だってのかよ」

「自警団の連中から聞かなかったか?」

ダンドリッジは二挺拳銃を下げる。

「緩み切り、弛み切った天神学園を引き締める事もせず、放置していたのはヴラド・ツェペリの怠慢…その体制を崩壊させるのは、俺の革命だ。俺と自警団は、その点で共鳴した。幻術で姿形を変えたのは、俺が吸血鬼であるという先入観を捨てさせる為に過ぎない」

ダンドリッジの言葉に、古奈美もベルも無言のままだ。

確かに、それは革命かもしれない。

時に自由を謳歌するあまり、無法地帯と化す天神学園を引き締める為には、今の体制を覆す必要があるのかもしれない。

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