天神の系譜の奇妙なオムニバス
と。

「ダンドリッジ…」

掠れた声で、血塗れのリュートが言った。

「お前が学園長に勝負挑むってんなら…俺は協力するぜ…正面切っての決闘を挑むんなら…俺は協力は惜しまねぇ…」

「…血みどろの人間風情が何を言うか」

ダンドリッジは拳銃をインバネスコートに収める。

「興が削がれた。革命はやめだ」

コートの裾を翻し、踵を返すダンドリッジ。

「元々外堀から埋めるやり方は面倒だと思っていた…狙うならば直接本丸を狙う方が手っ取り早い」

そう言い残し、ダンドリッジは部屋を出て行く。

「マスター、先に帰っているぞ」

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