天神の系譜の奇妙なオムニバス
天神学園までは、意外と近かった。

すぐに、広い敷地が見えてくる。

「あれが天神学園…」

興味深そうにアマリリスが言う。

「割と大きな建物だね。この中から、特に色んな種族の気配を感じる」

ティグルも校舎を見上げながら言う。

と。

「あれ!ティグル様あそこ!」

アマリリスが何かを指差す。

赤い鉢巻き、白い空手着越しにも分かる張り詰めた背筋。

校庭を歩く見知った背中が、そこにあった。

「いた!見つけた!」

ようやく発見した、会いたかった背中。

ティグルは思わず駆け出し、その背中に飛びつく!

「リュー君!」

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