天神の系譜の奇妙なオムニバス
突然覆い被さってくる人影。
「うおっ?」
リュートは声を上げる。
「リュー君探したぞぉ、心配したじゃないかぁ」
聞き覚えのある声。
リュートは肩越しに、声の主を見る。
「ティグッ?何でここにっ?」
「僕だけじゃないよぉ、アマリリスもいるよぉ」
ティグルの視線の先には、確かに見覚えのある小柄な少女が古奈美と並んで立っていた。
「…あの人、リュート君の妹さんだったんですね」
「違うわ、リュートの兄上よ」
「えっ?あんな可愛い顔した、あんな小柄な人が?僕っ娘かとっ」
アマリリスの説明に、目を丸くする古奈美。
「よっと」
リュートの背中から降りたティグルは、彼の正面に回り込んで。
「…っ」
ハッとする。
リュートの左腕を吊る、三角巾。
左腕の『気』の流れを読み取れば、すぐに分かる。
骨に罅、そして幾つかの銃創。
リュートは負傷していた。
「シルフ」
《はぁい、ティグル》
ティグルは葉っぱの冠を被った少女の姿の風の精霊シルフを召喚し、即座にリュートの左腕の負傷を治癒させる。
「うおっ?」
リュートは声を上げる。
「リュー君探したぞぉ、心配したじゃないかぁ」
聞き覚えのある声。
リュートは肩越しに、声の主を見る。
「ティグッ?何でここにっ?」
「僕だけじゃないよぉ、アマリリスもいるよぉ」
ティグルの視線の先には、確かに見覚えのある小柄な少女が古奈美と並んで立っていた。
「…あの人、リュート君の妹さんだったんですね」
「違うわ、リュートの兄上よ」
「えっ?あんな可愛い顔した、あんな小柄な人が?僕っ娘かとっ」
アマリリスの説明に、目を丸くする古奈美。
「よっと」
リュートの背中から降りたティグルは、彼の正面に回り込んで。
「…っ」
ハッとする。
リュートの左腕を吊る、三角巾。
左腕の『気』の流れを読み取れば、すぐに分かる。
骨に罅、そして幾つかの銃創。
リュートは負傷していた。
「シルフ」
《はぁい、ティグル》
ティグルは葉っぱの冠を被った少女の姿の風の精霊シルフを召喚し、即座にリュートの左腕の負傷を治癒させる。