天神の系譜の奇妙なオムニバス
速い!

あんな超重量兵器を手にしながら、まるでナイフでも振るっているような動き。

上段、横薙ぎ、再び上段と放たれる剣撃を、沖田は後退しながら捌いた。

「かなりの手練れと見た。もしかしたらリュー君に怪我させたのは君かい?…いや」

ティグルは袈裟懸けにレーヴァテインを振り下ろす!

それを上段で受け止める沖田。

「リュー君の腕には銃創があった…剣士によるものじゃないね…」

「御名答…あれは僕の仕業じゃないですよ」

受け太刀する沖田の膝が、僅かに崩れる。

背丈は沖田と同じ程度でありながら、その膂力は遥かに上回っている。

「じゃあ」

片手でレーヴァテインを握ったまま、ティグルは腰に差したダガーを引き抜いた!

「知ってる事を教えてもらおうかな!」

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