天神の系譜の奇妙なオムニバス
兄が厳しい顔を見せるものだから、リュートまで神妙な顔になる。

「特にあのダンピールは、拳銃使いでしょ?飛び道具のない…しかも拳闘術しか使えないリュー君じゃ、近付かせてもらえないまま、簡単にやられちゃうかもしれない」

「それは…何とかするさ」

「リュー君得意の根性論だけじゃ、何とかならない事もある」

ティグルの言葉に、リュートは反論できない。

確かにそうだ。

ダンドリッジと相対した時、起死回生の一撃を入れるのがやっと。

それ以上の事は出来なかった。

「だから」

ティグルの顔に、再び笑顔が戻る。

「お兄ちゃんが、必殺技を教えてあげよう」

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