天神の系譜の奇妙なオムニバス
無駄のない、しかし隙のない立ち姿で、凛々しく名乗る女性、龍娘。

《とはいえ…》

彼女は、ふ、と笑みを浮かべる。

《今更畏まるでもないがな。懐かしいな、天神学園。まだヴラドが学園長をやっているのか?》

「…学園長を知ってんのか?誰だ、あんた」

キョトンとするリュートに、龍娘はムッとする。

《天神学園の生徒の癖に、私を知らんのか。時代は変わったものだな》

腕を組み、仁王立ちになり、改めて名乗る。

《天神学園創成期より、この学園の為に粉骨砕身働き、生徒を守り、職員室で腹を出して居眠りした伝説の生徒指導!マスター・ロンニャンこと李 龍娘だ》

< 285 / 770 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop