天神の系譜の奇妙なオムニバス
「ダンは行かないんでしょ。じゃあ行かない」

ベルが言う。

「アンタ私の従者の癖に、マスターを1人で向かわせるとかどういう事?信じらんない、血と魔力のタダ食いね、そういうの、人間は無銭飲食って言うのよ」

「おい、それは酷かろう」

「じゃあ穀潰しね。食べるだけは一人前で、役に立たない人は穀潰しって言うのよ」

次々と浴びせられる、謂れなき罵詈雑言の数々。

俺が何をした。

ダンドリッジさん居た堪れない気分。

「…同行しろという事か」

「同行しろなんて言ってない。させて頂きますってそっちから言うのが当然じゃない?アンタ私の従者でしょ?」

めんどくせーな、この女。

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