天神の系譜の奇妙なオムニバス
携えた愛刀・加州清光を持ち替え、沖田は己の手を見る。
「団長はね、蝶よ花よと育てられたお姫様なんですよ。僕みたいな血みどろの人生を送ってきた人間とは、本来関わってはいけない。そして彼女を護る者も、そんな血の匂いのする人間ではいけない」
リュートが沖田と一戦交えた時、彼は殺せる沖田の命を奪わなかった。
『命のやり取りを禁ずるのが天神学園の流儀』だと言った。
彼には、脈々と天神学園で培われた勇者の血が流れている。
本人は正式な勇者になる気はないとしても。
「リュート君や、彼のお兄さんのティグル君…ああいう人達こそ、団長を護るに相応しい。僕は違います」
「団長はね、蝶よ花よと育てられたお姫様なんですよ。僕みたいな血みどろの人生を送ってきた人間とは、本来関わってはいけない。そして彼女を護る者も、そんな血の匂いのする人間ではいけない」
リュートが沖田と一戦交えた時、彼は殺せる沖田の命を奪わなかった。
『命のやり取りを禁ずるのが天神学園の流儀』だと言った。
彼には、脈々と天神学園で培われた勇者の血が流れている。
本人は正式な勇者になる気はないとしても。
「リュート君や、彼のお兄さんのティグル君…ああいう人達こそ、団長を護るに相応しい。僕は違います」