天神の系譜の奇妙なオムニバス
発射されたカスール弾は、見廻組の手にした仕込み刀を粉砕し、次々と撃ち倒す。

「弾丸には祖父殿直伝の『死に至らしめない呪い』が施してある。急所に命中しても、貴様らは絶対に死ねない。痛みと苦しみは味わうが、必ず命は助かる。感謝しろ」

空になった弾倉をリリースしながら、ダンドリッジが笑う。

これだけ派手に撃ったのだ。

銃声で、リュートや沖田らも必ず気付くだろう。

「それまで」

リロードを終えるダンドリッジ。

銃声で逃げ惑う生徒達とは逆に、こちらに駆け寄ってくる男子生徒の一団があった。

手には仕込み刀。

「見廻組とやらの遊び相手は俺が一手に引き受けてやる。勅使河原 古奈美、代償は高くつくぞ。その柔肌に牙を突き立てさせてもらう」

「いやらしい言い方するな!古奈美ちゃんの血は吸ったら駄目!後で私の吸わせてあげるから!」

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