天神の系譜の奇妙なオムニバス
廊下、中庭、階段踊り場など、天神学園の各所には、戦闘を終えた者達が腰を下ろしている。

まるで野戦病院だ。

が、不思議と悲壮感はない。

寧ろ、大きな祭りを終えた後の後夜祭の様相を呈している。

「小僧ども」

長い白髪を靡かせ、ヴラドがリュート達のもとにやってきた。

「あの程度の連中如きに、不甲斐ない戦いぶりだったな。何だリュート貴様、そのやられようは」

「うるせっ」

顔を顰めて言い返すリュート。

「ダンドリッジ、貴様は弾薬を使い過ぎだな。無傷なのは流石だが、もっと効率のいい戦い方を覚えろ」

「…まぁ、話半分に聞いておこう」

祖父と孫の関係は、以前よりは軟化しているようだ。

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