天神の系譜の奇妙なオムニバス
料理を振る舞われれば、その場で宴会になってしまうのは天神学園の昔からの習慣だ。

学園各所で乾杯の声が上がる。

ちょっとした祝勝会といった所か。

「オラ、沖田、飲め飲め!」

リュートが沖田のグラスにコーラをドプドプと注ぐ。

沖田のグラスには、まだ半分以上緑茶が残っていたのだが…。

「今回は大手柄だったよなあ、沖田!お前がいなきゃ俺も古奈美もベルもやられたぜ」

「…いえ…」

シュワシュワと泡立つ緑茶に胡乱な目をしながら、沖田は首を横に振った。

「勅使河原さん達を実質守ったのは、リュート君です。そうでなければ、勅使河原さん達は僕が駆けつける前に、佐々木の手にかかっていました」

「いいんだよ、どっちの手柄でも!」

手柄云々言ったのはお前だろーが。

話に一貫性がないリュート。

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