天神の系譜の奇妙なオムニバス
さて。

「沖田、今日は天神学園の体育祭ではないのか」

真太郎がギロリと沖田を睨む。

最近とみに、この男は先代宗主の瑠璃、先々代宗主の翡翠に似てきた。

「天神学園に来た以上、学校行事にも参加しろ。文武両道だ」

「はい、以後気を付けます」

言いつつも、ニコニコ笑ったままの沖田。

その笑顔に、毒気を抜かれる。

溜息をつく真太郎。

「…で、どうした」

「はい」

沖田は帯刀していた愛刀の加州清光を、真太郎に手渡す。

受け取り、抜く真太郎。

「む」

彼は小さく唸った。

「まるで合戦場を駆け抜けてきたが如き刃毀れだな」

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