天神の系譜の奇妙なオムニバス
「いても退屈だから」

古奈美はフワリと、割烹着風のエプロンを取った。

「給仕のお仕事サボっちゃいましょうかね。リュート君、何処かでお茶しましょうか」

「えっ?」

度肝を抜かれるリュート。

まさかの逆ナンだ。

「だって、ここでボンヤリ立ってても仕方ないですもん。私は隊長の皆さんよりも先に休憩貰って、後で交代する事にします。だから」

古奈美はリュートの隣に立ち、文化祭のパンフレットを並んで見る。

「どのお店に行きましょうかね?リュート君はどこがいいですか?」

近い、近いっ!

髪の香りやらシャンプーの香りやらが漂って来て、もーアナタこれ…。

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