天神の系譜の奇妙なオムニバス
赤面、愕然、動揺、狼狽する2人。

最早ニンニクラーメンどころの騒ぎではない。

そのリアクションに満足げな表情を浮かべ、口角をつり上げるヴラド。

「リュート、思い知ったか。俺に無礼な口をきくとこういう事になる。貴様の運命も伴侶も、俺のこの手で自由自在という事だ」

こう聞くと恐ろしげに聞こえるが、寧ろ嫁さん見つけてくれて有り難うございますな気がしないでもない。

「ツェペリ術式、『勝手に許婚を決められて結婚地獄』。貴様は定められたこの呪いから、最早逃げおおせる事は出来ん。せいぜい…」

暖簾を潜る直前、肩越しにまたニヤリと笑うヴラド。

「もがき苦しむがいい(嬉し恥ずかし的な意味で)」

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