天神の系譜の奇妙なオムニバス
言葉はない。

仲良く分け合えばいい。

戦う事なく、平和的に権力を得ればよい。

そんな子供じみた考えを持って会談に臨んだ自分を、恥ずかしく思う。

権謀術数渦巻く世界に、古奈美のような思想は通用しない。

それを突き付けられた気分だった。

完全に口を噤んでしまう古奈美。

それを見て。

「全軍に伝達!東郷 隆盛からの命令である!」

東郷は叫んだ!

「国盗りを開始する!」

「なっ!」

驚愕する古奈美、息を飲む沖田。

籠島城から見下ろす一面の勢力。

その内、東郷一派が一斉に動き出す。

「高勢、田張坂、上東、大朽、全方面の士族が動き出した。警視庁の剣客警官隊と衝突している」

冷静に戦況を報告する伊蔵。

その報告の中には、東郷一派に襲われるベルとダンドリッジも含まれている…!

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