天神の系譜の奇妙なオムニバス
「さあ、やろうぜ城山の」

二挺拳銃を掲げ、ヴラドは笑う。

「…俺は城山ではない…が…」

両手を大きく広げ、構える闇夜。

「城山流が通じないような顔をされるのは面白くない」

今度は弾丸で撃ち抜き、骨を折るどころか腕そのものを捻じ切る。

殺意剥き出しで立ち合おうとする2人。

そこへ。

「そこまででござる」

割って入った北斎が、地面に斬撃を叩きつけた!

手にしているのは日本刀。

無銘だが、よく使い込まれた印象を受ける。

普段から彼が腰に差しているが、抜刀したのは、傍らにいつもいるお龍も初めて見た。

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