天神の系譜の奇妙なオムニバス
大剣レーヴァテインを抜き放ち、ナイフでも扱うみたいに連続斬りを打ち込むティグル。

リュートはこれを、氷の型と風の型の併用で捌き続ける。

氷の型の防御力と、風の型のスピード。

序盤からこんなに魔力を消耗する気はなかったのだが、そうでなければ防げない!

「くそっ!何で俺だけ集中攻撃だよ!」

「僕はリュー君と戦いに来たんだもん。遊ぼうよリュー君!」

思いの外に鉄壁のリュートの氷の型に、ティグルは大きくレーヴァテインを振りかぶる!

強打が来る。

そう判断したリュートは。

「グリフィノー拳闘術・炎の型!」

蹴り足に炎を纏わせ、ティグルの腹部に横蹴りを打ち込む!

「おっと」

即座に片手でダガーを抜き、刃の腹で蹴りを受け止めるティグル。

それでも小柄な彼では衝撃を殺し切れず、吹っ飛ばされて長屋の引き戸に激突し、室内まで転がっていった。

それに群がるように、倒れた相手を狙った敵達が襲いかかってくるが。

「煩いなあ、もう」

ティグルはレーヴァテインの一振りで、それら全員を一網打尽にする。

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