天神の系譜の奇妙なオムニバス
頭部に石斧と化した踵落としを食らい、よろめく二刀使い。

リュートは距離を置き、構え直す。

「何で俺を探してたんだ、お前。マジで何処かで会ったか?」

「……」

頭部から滴る血。

それに構う事なく、二刀使いもまた構え直す。

「誰か分からんまま倒すのは、後味悪ィな」

「本当に倒せたなら、俺の素性を話そう」

そう言って、二刀使いは再び仕掛けてきた!

部屋に置かれている家具も、部屋の障子も襖も柱さえも、全て薙ぎ払い、切り刻むような暴風の如き斬撃!

撒き散らされる残骸の中、リュートは懸命にその斬撃を回避する。

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